top of page

告発レポート

再エネ賦課金、国民負担の真実

飯塚市の白旗山の光景を見て、驚かない人はいないでしょう。

「なぜこんなことになった?」、「なぜ行政は政治家は止めてくれなかった?」

この怒りはどこに向けたらいいのでしょうか。

飯塚市白旗山
飯塚市白旗山

皆さんは「再エネ賦課金」という言葉を聞いたことがありますか。再エネ賦課金は電気料金に上乗せして徴収され、電力会社を通じて再エネ発電事業者に支払われています。 一般家庭で年間約2万円、国民全体で年間3兆円以上の負担となっています。これは制度開始前に想定していた金額の6倍以上であり、単なる見込み違いでは済まされません。 私はジャーナリストとして2年以上、この再エネ賦課金がなぜ高騰しているのか調査を進めてきました。情報公開請求で入手した膨大な資料を精査する中で見えてきたのは、「国民が騙されている構図」です。地球環境保護という美名の下、一部の大手事業者に莫大な利益を保証し、そのツケを国民に押し付ける—まるで国民のお金を吸い上げる装置です。 私は強い義憤を覚え、この真実を広く国民の皆さんに知っていただきたいと考え、この告発レポートを書きました。

九州電力

資源エネルギー庁が 認定要件を骨抜きに

 問題の核心は、制度開始から5ヶ月後の2012年12月、民主党政権が自民党政権に代わるタイミングで敢行された「認定の運用変更」にあります。
 本来、太陽光発電を始めるための認定要件として、「場所が決定していること」が省令で義務付けられていました。ところが突如、国は法的拘束力のない書類の提出で、場所を確保していなくても認定を受けられるよう変更したのです。この杜撰な運用変更により、場所を確保していない大手メガソーラー事業者が1キロワットあたり40円・20年間という破格の条件で、容易に認定を受けられるようになりました。
 その象徴的な事例が長崎県佐世保市の宇久島メガソーラーです。同設備は九州電力グループの九電工(現・クラフティア)が出資する九州最大出力40万キロワットで、運転を開始すれば推計で年間200億円以上の利益を得ます。広大な面積が必要なため、認定時点では場所を確保できていませんでしたが、2013年2月に認定を取得し、40円で売電する権利を得ました。まさに、運用変更があったから可能になったのです。

経済産業省が選別的取り締まり

 許し難いのが2013年9月に経済産業省が行った「報告徴収」の運用です。表向きは「場所を確保していない事業者を排除する」としながら、実態は選別的な取り締まりでした。中小事業者は聴聞(聞き取り調査)を経て認定を取り消されましたが、大手資本のメガソーラーは聴聞を無期限で猶予され、40円の権利を温存したのです。
 宇久島メガソーラーも場所を確保していなかったため本来なら認定取り消しになるはずでしたが、根拠のない理由で聴聞が猶予され取り消しを免れました。

法改正で、大手メガソーラーに抜け道

 極めつけが2016年5月の法改正です。その目的のひとつが未稼働案件の一掃でした。「未稼働設備は3年以内に運転開始しなければ認定取り消し」というルール(3年ルール)が新設されましたが、同年7月末までに電力会社が接続承諾をした設備には期限を設けないという特例が盛り込まれました。すると九州電力は、場所未確保でそれまで接続承諾していなかった多数のメガソーラー事業者に対し、一斉に承諾を行ったのです。その結果、それらは場所未確保のまま運転開始の期限が適用されず、認定取り消しを回避できたのです。これは国と電力会社の連携を強く疑わせる事例です。
 宇久島メガソーラーは、九州電力が同年7月27日に接続承諾を行ったため「3年ルール」から免れ、運転開始に期限が設けられませんでした。同設備が場所を確保できたのは2019年になってからです。その年の売電価格は14円にまで下落していましたが、40円の権利は維持したまま、今現在も未稼働で運転開始の目途が立っていません。

本来認められない利益を 国民が負担

 九州電力管内には、1万キロワット以上の巨大メガソーラーが 124設備あります。私の調査で、そのうち約3分の2以上の設備が、宇久島メガソーラーように令和になって経ってから場所を確保していることが判明しています。本来なら認定を取り消されるべきだった事業者が、恣意的な運用によって不当な利益を約束され、その原資は全て国民の電気代です。
 私は、国が再エネ拡大を優先するあまり、制度を捻じ曲げて法的要件を満たしていないメガソーラーを優遇したと考えています。莫大な利益が約束された一方で、国民には過重な電気代の負担がのしかかり、この負担はさらに大きくなっていきます。このようなことが許されていいはずがありません。
 毎月の電気代明細に記載された再エネ賦課金の裏側で何が起きているのか。さらに調査を進め、声を上げていきます。

morita2.jpg
nennpyo.jpg

Copyright©2024 森田としふみ All Rights Reserved

bottom of page